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JP THE WAVY

April 01,2020

バズを巻き起こした「Cho Wavy De Gomenne」から約3年。待望の1stアルバムをリリース

From FLJ ISSUE 71(3.30.2020)

PHOTO: Jesse Kojima

1993年生まれ神奈川県・平塚市出身。2017年5月にYouTubeで公開した「Cho Wavy De Gomenne」があっという間にバズって、SALUを迎えたリミックスは現在約1,470万再生を記録。中毒性の高いフロウ、一回聴いたら忘れられないパンチラインでオリジナル・スタイルを確立し、2018年12月の「Neo Gal Wop」を皮切りにシングルヒットも出してきたJP THE WAVYが、いよいよ待望の1stアルバム『LIFE IS WAVY』をリリースする。LA、日本で制作されたこのアルバムは、WAVYの才能と人柄に惹かれた世界の才能が集結。全18曲、捨て曲なしの素晴らしいアルバムの完成となった。

FLJ 遂に出ましたね!
JP THE WAVY 3年ですからね。だから別にコンセプトとかはそんなにないんですよ。3年間作ったものをただ選んでブチ込んだだけなので。自分で作ってる音楽だから、何となくまとまってはいるんですけど。めっちゃ昔の曲も入ってるし、もう超ギリギリで作った曲もあるし。

FLJ 2018年10月に故・Juice WRLDと対談した時は、1年間曲を出せないっていう悩みをJuice WRLDに話ましたよね。
JP THE WAVY あの時はシングルすら切れてなかった時期で。Juice WRLDと話をしてから、出そうと思って、それで出し始めた感じですね。

FLJ あの後、12月に「Neo Gal Wop」を発表したので、「おっ、始まった」って思いましたよ。そこからは順調に新曲を発表できているじゃないですか。どのように火がついていったんですか?
JP THE WAVY どんな感じだったんだろ? でも確実にJuice WRLDに言われたことで、「動かなきゃ」って思いましたね。

FLJ 曲が出来たらとにかく出せよ、って言われましたもんね。
JP THE WAVY そうなんです。それまでは曲を出したくても、ちょっと怖くて出せなかったんです。

FLJ やっぱり「Cho Wavy De Gomenne」があれだけバズってしまったから、曲を作ってはみたけど出せないなと思ったんですか? それとも曲を作りすらしなかったんですか?
JP THE WAVY いや、ひたすら作ってました。でも出すまでには至らなかったですね。本当、友達と一緒か、自分で聴いてるだけでしたね。アルバムに入ってる曲も、それこそ「Cho Wavy De Gomenne」を出してすぐの2017年の7~8月に作った曲も入ってるんです。

FLJ それはどの曲ですか?
JP THE WAVY 「BLIND feat. Jay Park」ですね。初めてJIGGさんのスタジオに行って、「何か試しに録ってみる?」って言われて録ったのがこの曲で。そこから韓国に行って、Jay Parkと仲良くなって。曲が出来たの自体はめちゃめちゃ古いです。これが一番古いかもしれないです。

FLJ 良い曲ですが、作った当時は出そうと思わなかったんですか?
JP THE WAVY 何だろう。気にしいというか(笑)。「Cho Wavy De Gomenne」の後だから、なかなか踏み込めなかったんですよね。「Neo Gal Wop」にしても、「BLIND feat. Jay Park」を作った年の終わりに作ってて。作ってから1年、2年とか寝かせちゃうんですよ(笑)。

FLJ 何度も聴き直してみて、納得がいくまでやるんですか?
JP THE WAVY そうですね。作り直したりして。だから、ほぼ寝かせた曲ばかりですね。

FLJ 「Neo Gal Wop」を出せた時は、やっぱりスッキリしました?
JP THE WAVY スッキリしたっす(笑)。楽しかったですね。それで「あ、いいんだ」と思って。「Neo Gal Wop」は、Juice WRLDに言ってもらったから出せたし、あれで少し吹っ切れて、「出さなきゃな」ってなりましたね。

FLJ 「Cho Wavy De Gomenne」は、自分ではそこまでバズるとは思ってなかったわけですよね。でもあそこまでバズってしまったら、ラッキーで素晴らしいことではあるんだけれど、大きなプレッシャーも抱えることになったわけですよね。
JP THE WAVY そうですね。あれが1回目に来ちゃったから、毎回出すたびにドキドキしてるし、テンパってるし。昨日もアルバムのティーザーを出すだけで、ずっとそわそわしてたし。ずっとビビってます。

FLJ YouTubeのコメントなどで、「JP THE WAVYは最初一発屋だと思ってたけど、毎回スゴくカッコいい」みたいなコメントをよく見ますが、一発屋で終わらなくて良かったですね。
JP THE WAVY 本当に一発屋じゃなくて良かったです(笑)。でもこれでどうなるかわからないですから。「やっぱ一発屋じゃん」って言われちゃうかもしれないし。

FLJ 2018年12月には「Neo Gal Wop」、もう次の月には「Just A Lil Bit feat. Sik-K」を出して、順調でしたよね。そのあたりから創作意欲はどんな感じになりました?
JP THE WAVY 基本的に、考えて作ることはあまりないかもしれないですね。基本、ビートありきなんです。「Louis 8」だけは元のビートが違ってたんですけど。もっと最近流行ってる感じのビートで。上ネタゼロみたいな、ベースとハットとかだけの、ほぼ低音みたいなビートでやってたんですけど、それは元々タイプ・ビートで。その後JIGGさんのところに行って、「ビート作ってください」って言って出来たのが今のビートなんです。でも基本は、ビートを聴いて、こういう感じだっていうのを自分の中で作っていく感じですね。

FLJ ビートも一筋縄ではいかないものが多いし、そこに乗せるフロウはスゴく追求していますよね。
JP THE WAVY そうですね。俺の周りだけで言ってる言葉なんですけど、「バカフロウ」って言ってて(笑)。

FLJ どういうのがバカフロウなんですか?
JP THE WAVY 基本的に俺の曲は全部バカフロウです(笑)。アメリカだとけっこう普通にあるんですけど、日本だとあまり聴かない気がするんですよ。バカフロウがもっと日本で標準になってほしいですね。ミーゴスとかはクソバカフロウです。変なフロウが大好きなんですよ。フロウを普通じゃない感じにするのは意識してますね。

FLJ つまり、ヤバいビートを選んで、バカフロウを乗せたいわけですね。
JP THE WAVY そういうことです(笑)。

FLJ 「CHOTANOSHI feat. Nasty C」なんて、よくあのビートに乗せたなって思いました。
JP THE WAVY 完璧、バカフロウですね。

FLJ フロウを追求したいのは、ダンサーをやっていたこととも関係ありますか?
JP THE WAVY そうかもしれないですね。聴いてて楽しいものがいいなっていうのはあります。それだと踊れるし。

FLJ フロウだけじゃなく、韻も面白いですよね。アルバム1曲目から、「OK, COOL feat. VERBAL」で「OK, COOL」と「腹減ってる 何か食う」で踏んでいるところからつかまれました。
JP THE WAVY うれしいです。

FLJ 客演のいる曲は、また作り方は違うんですか?
JP THE WAVY このアルバムの曲は、全部出来てから渡してますね。作って、「あ、これ誰々に合うな」って思ったら、その人に連絡して。「これ合いそうだと思ったんだけど、やらない?」って言って送るのが、俺の曲はけっこう多いんです。一緒に作ることももちろんあるんですけど、1年寝かせている間にいっぱい聴いて、その中で例えば「これ、○○さんに合いそうだな」とか思ったら連絡しますね。

FLJ 「OK, COOL feat. VERBAL」でVERBALをフィーチャーした理由は?
JP THE WAVY VERBALさんは俺の中でスゴくデカい存在なんですよ。めちゃめちゃやりたかったっていうのはあるし。ただの俺の夢ですね。このビートの宇宙の感じがVERBALさんだと思って。これ、VERBALさんがやってくれたらスゴいうれしいなと思って。

FLJ 中学生の時から、A BATHING APE®、BILLIONAIRE BOYS CLUBといったブランドを好きで、TERIYAKI BOYZ®も好きだったわけですが、そこからつながっているんですね。
JP THE WAVY そうです。VERBALさん、TERIYAKI BOYZ®、NIGO®さんは、俺の「カッコいい」と思うものの中心にずっとあるんですよ。小学校6年生の時に初めてカッコいいなと思った洋服とか音楽が、TERIYAKI BOYZ®だったので。もう「カッコいい」の「初めて」を奪われてるわけですよ。だから、ずっと真ん中にあるんです。こればっかりはどうしようもないんです。たぶん一生好きだろうし、一生リスペクトしてくだろうし。そこはブレないですね。

FLJ 2000年代の服も集めていましたもんね。
JP THE WAVY まだ全然続いてますよ。ガンガン、ゴリゴリに。A BATHING APE®は俺と同い年なんですよ。A BATHING APE®は’93年に出来て、自分は’93年生まれなので。小6で発見して、中学でやっと買えるようになって、一緒に年を重ねてるので、愛しかないです。

FLJ NIGO®と会ったことはありますか?
JP THE WAVY 昨年LAのComplexConに行った時に、ファレル・ウィリアムスとNIGO®さんがいて。そこに(佐野)玲於とかメンディーくんとかもいて。ComplexConの中をファレルとNIGO®さんが徘徊するのを、一緒についていきました。まだ挨拶しかできてないですね。

FLJ VERBALとは、逆にm-floの曲「Toxic Sweet feat. JP THE WAVY」に客演もしていますよね。
JP THE WAVY m-floの曲の方が先でしたね。m-flo側から連絡をいただいて。急な話でビックリしました。

FLJ 「OK, COOL feat. VERBAL」のリリックには、「毎日チキンとワッフル」とか「オバマ・スペシャル」って出てきますが、あれはソウルフード・レストランのRoscoe’sのことを歌っているんですか?
JP THE WAVY もう大好きなんですよ。LAに行ったら絶対に食います。ワッフルとメイプルシロップ込みで食べるチキンが大好きすぎて。

FLJ 客演で言うと、「GOOD PEOPLE GOOD COFFEE」という曲では、OZworldをフィーチャーしたオリジナル曲と、 AKLO、MonyHorse、LEXをフィーチャーしたリミックスの二つがあって、そのバリエーションが楽しめますね。
JP THE WAVY この曲のリミックスをやる時に、誰がいいかなって考えた時に、AKLO、MonyHorse、LEXだなと思って。そもそも3人のラップが好きなんですよ。しかも、聞いたことがない並びだし、これは絶対に面白いなと思って。声をかけたらみんなやってくれました。

FLJ コーヒーは好きなんですか?
JP THE WAVY ブラックは飲めないんですよ(笑)。でもGood People & Good Coffeeっていうコーヒー屋さんがあって。

FLJ そのコーヒー屋さんから曲名を取っているんですね。
JP THE WAVY 俺が毎日そこにいるよっていう曲です。でも俺以外、誰もその店に来たことがないんですよね。OZworldもいつも東京に来るたびに呼ぶんですけど、タイミングが合わなくて。MonyHorseなんて、全然違うジャンルのことを言ってますしね(笑)。

FLJ あの曲の「俺マルセロやってる時から/意識が1ミリたりとも変わんねえ」っていうラインはいいですね。
JP THE WAVY やってることは変わらないですね。

FLJ LAでは制作もやったんですよね。どこら辺に泊まっていたんですか?
JP THE WAVY こないだPop Smokeが殺されてしまったじゃないですか。それこそPop Smokeが亡くなったところが俺らが借りた家の前だったんです。どちらもAirbnbで、けっこう山の上の方で。絶対にそういうことがないような場所だったので、めちゃビックリしましたね。

FLJ LAで制作したのはどの曲ですか?
JP THE WAVY 「OK, COOL feat. VERBAL」、「Beverly Hills」、「27」、「Donut」です。あと、寝かせてる曲があります(笑)。

FLJ LAでは何に刺激を受けましたか?
JP THE WAVY スタジオの環境からして、憧れてたような感じでしたね。アメリカのスタジオで外人のエンジニアでっていうのでまずテンションが上がるし。あと、勘違いかもしれないけど、音圧が違って、ビートがスゴく良く聴こえる感じがするんです。スケジュールはけっこうタイトで、毎日昼過ぎぐらいからレコーディングで。でも買い物がめちゃしたいから朝早起きして。レコーディングする前に、ちょっと1~2軒だけお店に行って、買ってからスタジオに行って録るみたいな日が続きました。俺、服を買うと曲がかけるんですよ(笑)。「OK, COOL feat. VERBAL」の時は、スタジオの前にLAのA BATHING APE®に行って。LAでしか買えない色のLAカモを全身買って。それに着替えて、テンションブチ上げて、スタジオに入って、4時間ぐらいで「OK, COOL feat. VERBAL」と「27」が出来ました。

FLJ それで、リリックにも「LAのピンプみたいに」とか出てくるんですね。
JP THE WAVY そういう気持ちです。超最高じゃんと思って。本当、住みたいですよ。でもちょっと怖いですけど。

FLJ 「Beverly Hills」という曲は、もうタイトルからして……
JP THE WAVY 住みたいっていう曲です(笑)。山の上の家がいいです。でもLAで作った曲って、日本で作った曲よりもLAなんですよね。リリックでも「毎日チキンとワッフル」とか言ってるし。

FLJ 毎日チキンとワッフルを食べていたんですか?
JP THE WAVY 本当、毎日ずっと食ってました。朝からUber Eatsで頼んでたので。俺、好き嫌いが激しいんで、ずっとフライドチキンしか食ってなかったです(笑)。たまに日本食を食べようってなったら、家系ラーメンを食べてました。

FLJ 偏っていますね。
JP THE WAVY だいぶ偏ってました。

FLJ 「CHOTANOSHI feat. Nasty C」で客演している南アフリカのラッパー、Nasty Cとはどういう経緯で一緒に曲をやることになったんですか?
JP THE WAVY Red Bullからつないでもらいました。この曲も、元々俺が作ってた曲を「この曲どう?」って聴かせて、「いい」ってなって録ったんです。この曲以外にも二人で2曲録ったんですけど、それは寝かせてます(笑)。でもその曲はNasty C名義の曲なんで、あっちで寝かせてます。Nasty Cはラップが超上手いし、いろんな声を出せるんです。最初は南アフリカに行ってPVを撮る案もあったんですけど、日本で撮ることになって。でも行ってみたいですね。

FLJ 韓国のラッパー、Jay Park、Sik-Kと一緒に曲をやることになった経緯は?
JP THE WAVY Jay Parkとは長いんですよ。「Cho Wavy De Gomenne」を出して、何ヶ月か経ったぐらいにJayからフォローが来て。俺も元々めっちゃファンだったので、マジかよと思って。で、メッセージが来て、「韓国に一回来なよ」って言われて。韓国に行って、H1GHR MUSICのスタジオに遊びに行って、Jay Park、Sik-Kとか、プロデューサーもみんないて。そこでいろいろ曲を聴いたり、Sik-Kのライヴにみんなで乱入したりとかして。そこからですね、曲を作ろうってなったのは。

FLJ どちらの曲も日本語、韓国語、英語のリリックのミックスが熱いですね。
JP THE WAVY もっとアジア・ヒットを作りたいです。こういう曲、もっとみんなやればいいですよね。

FLJ 海外では、2018年にはASICSのイベントでパリに行ったり、2019年にはテキサスのSXSWに出演したりしていますよね。
JP THE WAVY パリもめちゃめちゃ楽しかったし、SXSWもいい経験になりました。SXSWはテキサスでちょっと田舎だから、俺がA BATHING APE®を着ていると、「おまえラッパーだろ」って、どこでも言われるんですよ。まず空港で言われますね。「おまえラッパーだろ。SXSWだろ」って言われて、早く通してくれましたね。

FLJ 行きたいのはアメリカですか?
JP THE WAVY 順番はないですけど、やっぱりヒップホップの流れを全部作ってるのはアメリカじゃないですか。アメリカで勝負したいっていうのはありますね。もちろんパリもアジアも好きだし、いろんな人とやりたいですけど、アメリカはデカいです。

FLJ 2月に先行で発表した「Louis 8」もヤバい曲ですね。Louis 8って、八村塁のことなんですね。
JP THE WAVY 「Louis 8」の歌詞は、いつも一緒にいて、PVにもよく出てるVarlanceという友達と一緒に作って。でもこういうやり方って、あまり日本にはないですよね。歌詞を誰かが書いたり、フロウを考えるヤツがいたり、メロディを考えるヤツがいたり。日本だと、自分の言葉で歌にするからラッパーだみたいな考えですよね。アメリカだと、死ぬほどたくさんアーティストがいて、仕事を与えるためじゃないですけど、いろんな役割がいるわけじゃないですか。日本にもそういう人たちがいて、普通に仕事になればいいのになって思いますね。そういう人がもっといたら、日本のヒップホップのレベルが上がるというか、いろんなものが出来るんじゃないかな。

FLJ 「BLIND feat. Jay Park」とか「Just A Lil Bit feat. Sik-K」は、フックの歌メロがスゴくいいんですが、歌メロはどのように作っているんですか?
JP THE WAVY この時は一番ノリノリだったのかな(笑)。携帯のボイスメモにいっぱいあるんですよ。フロウとかサビとか、思いついたらすぐに録って。ビートを聴いた時とかに、合いそうなものがあったら曲に使ってみるんです。

FLJ ストックがあるんですね。ということは、JP THE WAVYの曲作りの秘訣は、寝かせとストックなんですね(笑)。
JP THE WAVY 爆笑

FLJ 話を「Louis 8」に戻しますが、八村塁はどこから出てきたんですか?
JP THE WAVY 日本から世界に出て活躍してる人だからです。アメリカだと普通にそういう曲があるじゃないですか。日本から世界に行く、まるでルイ八村じゃないけど、っていう意味も重ねてます。

FLJ あと、「Louis 8」のMVでは、「Cho Wavy De Gomenne」以来のダンスをたっぷり見せていますよね。
JP THE WAVY 俺自身、ダンスしたいなって思ったのもあるし、元ダンサーっていう言われ方をしてる割りにはあんま踊ってないなと思って。それに振り付けをちゃんとやったことがないなと思って。それをやってみたかったんです。曲にもスゴく合いそうだったので、やりました。

FLJ MVの最後に出てくる子供もけっこう踊っていましたね。
JP THE WAVY あの子超かわいいです。あの子もダンサーなんですけど、次のPVにもチョイ役で出てます。次のPVは「OK, COOL feat. VERBAL」です。

FLJ 基本的に歌のテーマは、友達、ファミリー、彼女のことだって、前に言っていましたが、そこは変わっていないですか。
JP THE WAVY そうですね。それ以外に何を歌詞にすればいいのか。

FLJ でも「27」では、「他の女も要らないよ/もうハンパなことやってる時間ないよ」と歌っていて、寄ってくる女を拒絶している内容になっていますよね。そこは、有名になるにつれて変わったから生まれた曲になりますよね。
JP THE WAVY そうですね。ありがたいことに。

FLJ あと、アルバム最後の2曲「Blessed」、「Donut」は今までにないタイプの曲ですね。「Blessed」では人生、仲間、成長について歌っているし、「Donut」ではこれから向かう道は君と一緒で、要らないものは全部捨てていこうと歌っていて、アルバムならではの曲という感じもします。
JP THE WAVY 声も今までに出してないような声なんですよ。新しい自分を見せられたらなと思ったので。この2曲以外でも、「27」はいつもの歌モノと違う感じですね。声を荒げてみたりしてるんですが、あまりやったことがないことなんです。

FLJ 「27」はリリックもちょっと異色でシリアスですからね。
JP THE WAVY 何でこういう歌詞になったのか謎なんですけど。バーっと書いたんですけど、その時に何が舞い降りたのかわからないんです。出来て、「あれ、何かブチ切れてるな」と思って(笑)。

FLJ でも、自分は自分でありたいという思いを強く持ったんでしょうね。
JP THE WAVY どこか心の中にあったのかもしれないですね。それがたまたま出てきたのかもしれない。でもいつもそうなんですよ。全部出来て、録ってみると、「こういう内容を言ってるのか?!」って思うんですよ。歌詞が降りてるんですかね。

FLJ リリックの主人公は自分自身なんですが、曲ごとにキャラ設定はします? 「ネオギャル男」なんてそうだし、「今まで見たこと無い このType」とか「総合的新星児」とか言ったりしますよね。
JP THE WAVY 基本は自分ですね。でも「ネオギャル男」はキャラかな。

FLJ 前に面白いことを言っていたのが、「Neo Gal Wop」はブチ上げネオギャル男で、「Just A Lil Bit feat. Sik-K」はしっとりネオギャル男だって言ってたんですね。
JP THE WAVY 適当なことしか言ってないですね(笑)。結局、ネオギャル男って何か?って言われても、意味がなくて。ただ、俺なんですよ。ブチ上げの俺、しっとりした俺、普通にラップする俺、チキンとワッフル好きの俺。全部俺なんです。

FLJ 「Kyomiga Nai Kanji」という曲のリリックで、「ウォーレン・G」「高円寺」「ビンテージ」で韻を踏んでいたのがたまらなかったですね。
JP THE WAVY 小ボケ的な(笑)。ウォーレン・Gの引き出しが出てきました。「Kyomiga Nai Kanji」もけっこう古い曲ですね。

FLJ あと、今回のCDのアートワークはVERDYが担当しているんですよね。
JP THE WAVY VERDYくんには普通にいつも良くしてもらってて。もしVERDYくんがやってくれたらスゴいうれしいなと思って。俺の中でも記念になるし。それでダメ元でお願いしたら、「是非」って言ってくれて。そこから、キャラクターを作ってほしいとか、いろいろ話をした感じです。VERDYくんは昨日もたまたま会ったんですけど、「久しぶりにあんなに本気で仕事をしました」って言ってくれて。スゴいうれしいですよ。

FLJ 初回限定盤など違う仕様で出すんですよね。
JP THE WAVY Tシャツとセットになった初回限定盤と通常盤を出します。あと、二人でポップアップをやろうと思ってます。

FLJ 1stアルバムを完成した今、これからやっていきたいことは何でしょう?
JP THE WAVY 今までは自分の名義で出した曲がまだ数曲というレベルだったので、今回、やっとまとまった作品を出せて、みんなに聴かせられるのが楽しみだし、緊張してますね。あと今年、俺まだライヴしてないんですよ。ライヴをセーブしてたら、そのままコロナウィルスが出てきちゃったんで。早くライヴをやりたいですね。


『LIFE IS WAVY』
(bpm tokyo)
4月8日リリース
初回限定盤 WAVY PACK : ¥ 9,000 (+TAX) / 通常盤 ¥ 2,500 (+TAX)

Track List:
01. OK, COOL feat. VERBAL
02. Beverly Hills feat. MIYACHI
03. Kyomiga Nai Kanji
04. GOOD PEOPLE GOOD COFFEE feat. OZworld
05. GOOD PEOPLE GOOD COFFEE (Remix) feat. AKLO, MonyHorse, LEX
06. 27
07. Neo Gal Wop
08. Louis 8
09. Shikkuri Konee
10. WE GOOD
11. BLIND feat. Jay Park
12. Just A Lil Bit feat. Sik-K
13. LIKE I LOVE YOU feat. Ninety6miles
14. CHOTANOSHI feat. Nasty C
15. STAY
16. Blessed
17. Interlude
18. Donut

JP THE WAVY 1st Album “LIFE IS WAVY” Release Tour Final
6月26日(金)OPEN 18:00 / START 19:00
ROPPONGI EX THEATER
スタンディング ¥4,800(税込/+1DRINK) / 指定 ¥5,800(税込/+1DRINK)
チケット:プレイガイド先行 4月1日(水)12:00~4月5日(日)23:59
     一般発売日:4月11日(土)10:00

Instagram: @sorry_wavy
Twitter: @Sorry_Wavy

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