FACEBOOK SHARE

TWITTER SHARE

Leon Fanourakis

May 31,2019

1%からデビュー・アルバムをリリース!
今一番カッコいいラップを本能のままスピットする20歳のラッパー

From FLJ ISSUE 66(5.30.2019)

PHOTO: cherry chill will.
STYLING: Keisuke Kanoh (naked tokyo)

2015年の「第8回高校生ラップ選手権」、2018年の「ラップスタア誕生!」シーズン2で優勝という経験を持つ20歳のラッパー、Leon Fanourakis。昨年にはANARCHYが立ち上げた1%と契約を果たし、いよいよ待望の1stアルバム『CHIMAIRA』をリリースする。客演にはANARCHY、SANTAWORLDVIEW、Bank.Somsaart、VA$¢0、Higher BrothersのPsy PとMeloを迎え、プロデューサー陣には、盟友YamieZimmerの他、Chaki Zulu、XXXTENTACION所属のクルーMembers OnlyのBass Santana、Cookin’ Soulなどを迎えた意欲作となっている。確かなスキルと獰猛で高速なスタイルを武器に、今一番カッコいいラップを本能のままスピットするLeon。その夢は日本語ラップで世界に出て行くことだという。

ジャケット ¥47,520 (Drifter/PREDICTION)、フーディ ¥159,840 (ALCHEMIST/アントラクト)、Tシャツ ¥11,880(CLOT/アントラクト)、アクセサリー スタイリスト私物

FLJ 1年前に取材した時にはすでに1%との話は決まっていたんですよね。
Leon Fanourakis そうですね。水面下で決まっていました。

FLJ この1年は長かったってさっき言っていましたが。
Leon Fanourakis そうなんです。10月までには出せるかなと思ってたんですけど、いろいろあって遅くなりました。でもその分、これだけ時間をかけた作品はないし、自分が作品を作るぞってなったので、スゴく気合いは入ってます。納得のいく作品が出来ましたね。

FLJ そもそも1%、ANARCHYとつながることになったいきさつは?
Leon Fanourakis 2年前、渋谷のイベントでライヴをしてたんですよ。それを観てた外国人の方がいて。その人がANARCHYさんの知り合いで。ライヴが終わった後にいきなり声をかけられて、「めっちゃいいから、Facebook教えて」みたいな感じで言われて。それで教えたら、その次の日にANARCHYさんから「スタジオに入ろう」って連絡が来て。それで会いに行ったのがANARCHYさんとの初めてです。

FLJ スタジオに入って何か作ったんですか?
Leon Fanourakis スタジオに入ったら、その日にKehlaniのビートメイカーが来日してて。セッションするみたいな感じで、一緒に曲を作ることになって。ANARCHYさんのアルバム『The KING』の曲「Shine In The Life feat. Leon Fanourakis」に参加してるんですけど、あの曲のANARCHYさんの歌詞はそのセッションの時に生まれたんです。

FLJ そこからは?
Leon Fanourakis そこから1%でアルバムを作ってみない?っていう話になって。「ラップスタア誕生!」を獲って、正式に1%でやることになりました。

FLJ ずっと一緒に曲作りをしてきたプロデューサーのYamieZimmerも、同じタイミングで1%に入ったんですよね。
Leon Fanourakis YamieZimmerとは一緒に曲を作り続けてたんで、「YamieZimmerっていうビートメイカーがいるんですけど」っていう話をして。そしたら一緒にやろうってなって。それで一緒に1%に入った感じですね。

FLJ 1%でやるってなった時に、ANARCHYから特に言われたようなことはあります?
Leon Fanourakis 「アルバムだから、いろんな角度から曲を作った方がいい」、「1stアルバムは超大事だから、めっちゃインパクトを残せるような作品を作っときな」みたいに言われて。頑張ろうと思って、そこからはスタジオに超入りまくりましたね。それがもう2年前です。

FLJ いざ1stアルバムを作るってなった時に、どういうものを作ろうと思いましたか?
Leon Fanourakis 曲はずっと作り続けてたんですけど、アルバム以外の作品も作ってたんです。だから、アルバムの曲をやる時は、これだって決めてやってましたね。アルバムの曲は、違ったフロウの攻め方とか、そういうのを意識して作りました。

FLJ 1stアルバムで特に出したかった部分は?
Leon Fanourakis 今回のアルバムでは、YamieZimmer以外にもビートを作ってもらってて。けっこうカッコいい人たちだし、かなり力も入りましたね。違うセッションが入った感じだったので、そこは気にしました。海外からもビートを買ったんです。

FLJ YamieZimmerは今回アルバム16曲中12曲を手がけていますが、一緒に作る部分はこれまでと変わらない感じでしたか?
Leon Fanourakis そこは変わらず一緒に作りました。二人でビートから一緒に考えていくのがいつものパターンなんです。あと、今回はフィーチャリングですね。NYでやってるVA$¢0(バスコ)っていうラッパーがいるんですよ。彼はクオーターで日本人の血が少し入ってて、普通に日本語もしゃべれる。彼のことは横浜の先輩たちがツイッターで「この曲ヤバい」みたいな感じで乗せてて。聴いてみたらヤバくて。コダック・ブラックの「Roll in Peace」のリミックスをやってたんですけど。それで先輩にソッコー、「この人誰ですか?」って連絡して。VA$¢0をつなげてもらったんです。インスタでメッセージを取ってたら、俺の曲も良いって言ってくれて。じゃあ曲をやろうって話になって。彼とは会わないで、SNSで曲を作りました。それで、自分も300万円獲ったので(注:「ラップスタア誕生!」の優勝賞金)、NYに行こうってなって。NYでPVも撮影したんです。

FLJ Higher BrothersのPsy PとMeloも客演していますが、彼らとはどのようにつながったんですか?
Leon Fanourakis 1%のスタジオでYamieZimmerとSANTAWORLDVIEWと俺でビートを作って、いつものように曲を作ってたら、いきなりHigher Brothersが来たんです。「マジで?!」ってなって。YamieZimmerがビートを乗せた瞬間にHigher Brothersが超ラップをスピットしてきて。ヤベエってなって。「おまえはこういう感じでフックをやれよ」って言われて、「わかった」って言って。ノリで出来た感じですね。そこからちょっとマッシュアップして、また乗せた感じです。

FLJ 「#SHIBUYAMELTDOWN feat. Psy P, Melo & SANTAWORLDVIEW」って、もうタイトルからしてヤバいし、Higher Brothersのフロウも面白いですね。
Leon Fanourakis めっちゃファストなフロウでヤバいですよね。Psy Pが「Fucked up in Shibuya」っていきなり言い出してきて。「ああ、渋谷なんだ?!」と思って。「Fucked up in Shibuyaだから、おまえはクラブの名前を言え」って言われて(笑)。

FLJ それで「Harlem, Vision, Asia, Trump Room」ってお店の名前を連呼しているわけですね(笑)。
Leon Fanourakis そうです。「クラブでFucked upの曲だ」っていうノリでした。もう勢いで作りましたね。それで最近「#SHIBUYAMELTDOWN」って出したら、SHIBUYAMELTDOWNのツイッター・アカウントから「いつもチェックしてます」ってメッセージが来たんですよ。元々YamieZimmerもチェックしてたみたいで、スゴい喜んでたんで、良かったです。最初はこの曲名で大丈夫かなと思ってたんですけど。

FLJ 他の客演のSANTAWORLDVIEW、Bank.Somsaartは横浜の仲間ですよね?
Leon Fanourakis SANTAWORLDVIEWは同じ高校ではなかったんですけど、高校時代からの友達で。普通に「ラップ教えて」みたいな感じで言われて、そこからずっと一緒にラップやってますね。Bank.Somsaartは、YamieZimmer & Friendsで、地元横浜の仲間です。彼も高校の時から仲良くなって、イベントとかでも一緒で、ずっと曲も作ってましたね。彼もリリースがあるみたいなので、タイミング的にも良いかなと思って。

FLJ 横浜の同世代は熱いんですか?
Leon Fanourakis かなり熱いですよ! みんな頑張ってます。YamieZimmer & Friendsだと、Donatello、SANTAWORLDVIEW、Bank.Somsaart、俺、J.October、あと、ARANっていう4コ上のラッパーがいて。7人ぐらいですかね。ただ、クルーではないんですよ。YamieZimmerが選抜したメンバーみたいな感じになってるから、次は誰が入るのかわからないんです(笑)。

FLJ 横浜は上の世代はけっこういたんですか?
Leon Fanourakis 上の世代はほとんどいないですね。イベントとかは打ってたんですけど、どちらかと言うとウェッサイ系の人たちが多かったので。

FLJ 逆に、自分たちが出ていったことによって、下の世代は増えていますか?
Leon Fanourakis スゴくいるし、それは超感じますね。自分でも奇数月に石川町の小さいハコでイベントをやってるんですけど、最近になって若い子たちがめっちゃ遊びに来てて。全然客層が変わりましたね。そこは新しい時代になったなと思いました。俺たちの曲を聴いてるのは、俺たちよりも若い世代の子が多いんですよ。

FLJ ライヴにはそういう若い子たちが集まってめちゃくちゃ盛り上がっていますよね。
Leon Fanourakis けっこうモッシュとかさせちゃってますね。やっとそういう風になってきました。徐々にですよ。もっとこれから頑張りたいと思いますけどね。

FLJ 音源だとラップもクールに攻めている感じですが、ライヴだともっと声も出すし、みんなが一緒になって歌っていますよね。
Leon Fanourakis ライヴの方はしんみりやるというよりは、みんなで暴れたいな、みんなで遊びたいなと思ってやってますね。

FLJ アルバム・タイトルの『CHIMAIRA』ですが、これは自分に流れているギリシアの血を意識しましたか?
Leon Fanourakis そうなんです。ギリシアの怪物の名前から取りました。「キマイラ」っていうのは、ライオンの身体にいろんな怪物がいるんです。だから、俺のいろんな面というか、獅子のいろんな面、獅子だけじゃない面、そういう意味を込めました。

FLJ いろんな面を見せる怪物ということですか?
Leon Fanourakis そうです。

FLJ ここに来て名前をLEON a.k.a. 獅子からLeon Fanourakisに変えましたが、特に理由はあるんですか?
Leon Fanourakis LEON a.k.a. 獅子って、若い時のノリで付けちゃったみたいな感じの名前なので、ちょっと違うなと思って。レーベルも変わったし、一新してやろうと思ったんです。Fanourakisはお母さんの苗字なんですよ。

FLJ お母さんもお父さんも音楽好きだったから、音楽に興味を持ったのは早かったんですよね。
Leon Fanourakis 小学生の時から音楽を好きになって。お母さんがMIGHTY CROWNと出会って、お母さんに言われて、15歳で「ROAD TO 横浜レゲエ祭2014」のステージに立つことになったのがきっかけになったので。お母さんさまさまですね。今回デビューが決まったんですけど、「まだなの? 早く稼ぎなさいよ」「出ても売れなきゃ意味ないのよ」って言われて(笑)。

FLJ 今20歳ですよね。今後の人生設計は考えていますか?
Leon Fanourakis 今すぐにでも世界には行きたいですね。自分としては、驕らずに、次のステップをだんだんと見出してる感じです。でも3年後にはLAで悠々と暮らしてたいです。そのぐらいのノリでいきたいです。

セットアップ ¥88,560(Daniel Patrick/PREDICTION)、Tシャツ ¥11,880(CLOT/アントラクト)

FLJ 前に取材した時も、今一番カッコいいラップを追求していると話していましたよね。自分の中でのカッコ良さの基準、美学は何でしょう?
Leon Fanourakis 俺が思うヒップホップの美学というのは、もちろん日本語なんです。ちゃんと歌詞の日本語を多めにしてるので、歌詞を見たら、「ああ、こういう風に言ってるんだな」ってわかるようにしたかったんですよ。みんなに歌ってほしいっていうのもあるので。あとは、海外の人にも、「スゴいじゃん。こんなラッパー日本にもいるんだ」って言われるくらいの、海外にも通じるような音の取り方とかはスゴく追求しましたね。海外の人とやったりすると、「こいつら強え!」ってなるんですよ。一応乗ってはくれるんですけど、自分はまだまだだなと思って。まだまだ自分の美学の探索は続きそうです。

FLJ どこを探索していきたいですか?
Leon Fanourakis 自分はフロウって韻だと思うんですよ。韻が積み重なってリズムになるじゃないですか。ガンガン韻を踏んで、速い言葉でライムしたり、拍を置いたりとか、俺がやりたいラップはそういうことなんですよ。そこで海外のヤツらを超えていきたいですね。しかもそれを日本語で表現したいんですよ。

FLJ そうなると、でも特に日本語のお手本もないわけだし、オリジナルで作っていくしかないですよね。自分ならではのスタイルとか味みたいなものはどうやって出していきます?
Leon Fanourakis 自分はガヤとかけっこう個性的にしてるんですよ。「獅子」とか言ったりするのもそうですし。そういう覚えやすくてキャッチーな感じにして、みんなにキャッチしてもらえそうだなっていうところを自分の持ち味にしてますね。アドリブとかにしてもそうなんです。

FLJ CDオンリーのボーナストラックとして、ラストに「ラップスタア誕生!」シーズン2で優勝した時に披露した楽曲「Right Now」を収録していますよね。アルバムの他の曲とはずいぶん毛色が違う曲ですが、この曲を今回入れた理由は?
Leon Fanourakis 今回のアルバムの楽曲はかなり攻め系でガツガツなんですよ。それは自分でイメージしたことなので。でも「ちょっとエモい感じの曲も入れた方がいいんじゃない?」って言われて。ああ、確かになと思って。それで「Right Now」を入れたんですけど、CDオンリーにしました。これは「ラップスタア誕生!」の曲だし、自分的には「ラップスタア誕生!」専用って感じで作ってたもので、アルバムの曲と思って作ってはなかったので。でもあったらいいなとは思ったので、CD限定で入れたら聴いてくれるかなと思ったんです。この曲は自分でも歌詞は好きなんですよ。

FLJ この曲は自分の生い立ちのことを歌っていて、ある意味自己紹介にもなっていますけど、他の曲ではこういうストーリーテリングの歌詞を歌っていないですよね。
Leon Fanourakis そういうところはけっこう気にせず作っていましたね。

FLJ 「Right Now」の歌詞でも、「お涙頂戴系ラップ とか頑張ってます ばっかつまらねぇそんなのが初めの頃から」って歌っているくらいだから、自分の美学として、そういうストーリーテリングをやるつもりはないのかなと思いましたが。
Leon Fanourakis 別にそういうわけでもないですけどね。次回からはそういうのも作りたいなとは思ってます。お涙頂戴できるかな?(笑) まあ、エモい感じの曲をやりたいです。でも人生経験がまだまだなので。

FLJ 前にも言っていましたが、日本語のラップを世界に持っていきたいっていう気持ちがありますよね。
Leon Fanourakis 普通に日本で日本語ラップの文化をもっともっと高めていきたいですね。カッコいいヒップホップに近づけていきたいです。あと、俺のアルバムを聴いて思っていただきたいのは、けっこう自分のアルバムって強めのことばかり言ってるじゃないですか。だから、例えば勝負の時とかに聴いて、強い気持ちになってほしいなっていうのはありますね。

FLJ 自分自身、ヒップホップを好きになったのにはそういう部分もありますよね。
Leon Fanourakis 確かにありますね。例えばエミネムの『8 Mile』の「Lose Yourself」とか聴くと、自分がけっこう強くなった感じがするじゃないですか。それがヒップホップの持ち味だと思うんです。自分が聴いた時も、その雰囲気で強い気持ちになれたので。そういう気持ちを上げるようなものが好きなんです。それもヒップホップを好きになったきっかけかもしれないです。

FLJ 「I Need Everything」という曲は、自分のこれからの人生を宣言するというか、やってやるぞっていう曲になっていますよね。
Leon Fanourakis 俺が今必要なもの、欲しいものを全部書いてみようと思ってやりました。あの曲がアルバムの中で最初に作った曲です。一番古い曲です。

FLJ 「でも 一番に欲しいもの そう 結果」って歌っていますよね。
Leon Fanourakis そこは心意気が入ってますね。

FLJ 「F9ck it up」は、ニート東京で「一番自信のあるヴァース」として披露していましたよね。
Leon Fanourakis 今はもう違うんですけど。「F9ck it up」はけっこうライヴの時もやるんですよ。昔のEPにも入ってたんですけど、今回も入ってたらいいなと思って入れました。

FLJ 今、アルバムの中で一番自信のあるヴァースはどれでしょう?
Leon Fanourakis 絞るの難しいですね。曲で言うと、1曲目の「完璧主義」と「Keep That Vibe」、あとChaki Zuluさんとやった「Guerrilla」、「So Hard feat. Bank.Somsaart」の4曲がお気に入りですね。

FLJ 確かに、どの曲も韻を重ねたフロウがスゴいですね。特に「Guerrilla」はマシンガンのようなフロウで。
Leon Fanourakis ライヴ疲れちゃうよ!みたいな感じですね(笑)。

FLJ 「Guerrilla」をChaki Zuluと一緒に作ってみてどうでしたか? Chaki Zuluはアーティストからいろいろ引き出すタイプのプロデューサーですが。
Leon Fanourakis それが全くなくて。「トラック、これがいいです」って言って、プリプロを送って。Chakiさんに「あれどうでしたか?」って聞いたら、「いいじゃん」みたいに言われて。けっこうスイスイといけちゃった感じですね。

FLJ じゃあバッチリだったんですね。
Leon Fanourakis そうだったらいいです。けっこう俺もお気に入りなんで。

FLJ 「Right Now」だけでなく、アルバム本編のラスト曲「Unstoppable」も他の曲とは違いますね。曲調がここでいきなり変わって、自分の道を誰にも邪魔させない、高いところに呼ばれているから向かっている、という風に自分の思いを歌っていますよね。
Leon Fanourakis 自分が社会に対して「ちょっと違うんじゃないの?」って思った時があって。それをラップで乗せたくて歌いました。

FLJ さっきも話で出たことも、「日本語のラップが世界にも通じる 未来任せな今変えてく」とリリックで言っていますよね。
Leon Fanourakis 権力に僕たちはしばられるじゃないですか。でも音楽は誰にもしばられないなと思って。それをあの曲では伝えたかったんです。あの曲もけっこう古いんですよ。「I Need Everything」の次ぐらいに作りました。

FLJ アルバムは前に作った曲と最近作った曲が混ざっている感じですか?
Leon Fanourakis かなり混ざってますね。それで16曲。聴き応えがあると思うんですよ。けっこう長いじゃないですか。だけど飽きずに聴いてほしいなと思います。

FLJ ANARCHYのアルバム『The KING』にはLeonが客演で、「Shine In The Life feat. Leon Fanourakis」という曲をやって、LeonのアルバムではANARCHYが客演で、「Rob All feat. ANARCHY」という曲をやっていますよね。この2曲についてはANARCHYとどのように曲を作っていったんですか?
Leon Fanourakis レックする前にYamieZimmerのビートをANARCHYさんに渡してて。じゃあ曲を録ろうみたいになって。その前にもANARCHYさんから「Shine In The Life feat. Leon Fanourakis」が送られてきてて。「これ2曲録っちゃおう」みたいになって録ったんです。ANARCHYさんも俺のアルバムに入る曲を「Leonに寄せて書いた」って言ってくれて。出来た当初、マジで上がったっすね。超うれしかったです。YamieZimmerのトラックでANARCHYさんが乗ったのも初めてだったので。ヤベエ!と思って。自分でも聴き飽きちゃうくらいずっと聴いてましたね。超良い曲ですよ。ANARCHYさんの歌詞もスゴくずっしり来るし。早くライヴでやりたいですよ。まだ一回もライヴでやったことがないんで。絶対に盛り上がると思うし。

FLJ 自分のアルバムの曲「Rob All feat. ANARCHY」を一緒にやる時は、ANARCHYに対して何かリクエストはしたんですか?
Leon Fanourakis けっこうおまかせでしたね。自分がヴァース、フックを録った状態で曲を送りました。それで、「こんな感じでやってほしいです」みたいな感じで言って。それでANARCHYさんから来たのを聴いたら、ヤバっ!ってなりましたね。そこからYamieZimmerと一緒に音抜きをやって、さらにヤバくしていきました。作ってて超楽しかったです。

FLJ レコーディングのクレジットに、「Recorded at SHISHI LABO, Yokohama」というのがあるんですけど、自分で制作できる場所があるんですか?
Leon Fanourakis こもって遊ぶ場所があるんですよ(笑)。自分の音楽部屋みたいなのがあって。おじいちゃんのマンションの地下に建てられてて、楽器とかが置いてあるんです。そこでいつも自分のレコーディングとかプリプロとかやってます。YamieZimmerもそこに集まって。「SHISHI LABO」と呼んでます(笑)。

FLJ 今年はどういう動きをしていきますか?
Leon Fanourakis 今年中にまた新しい作品を出したいですね。違う攻め方でどんどんやってきたいなと思って。ポンポン出していきたいし、フィーチャリングもまだまだやりたいなと思ってます。

FLJ このアルバムの発売まで2週間ごとにMVを公開していくんですよね。
Leon Fanourakis 4月26日に1本、「LAMAR」のPVを上げました。フランス人のディレクターの方(ティボ・トレスカ)がDMをくださって。「短いPVを撮りたい」みたいに言われて、撮ってもらいました。その後は2週間ごとに、全部で5本上げてきます。「LAMAR」の後はNYで撮影した「Better Watch Out feat. VA$¢0」で、その後に「Guerrilla」、アルバム発売のタイミングでも1曲、その後にも出す予定です。

FLJ 今後の夢ですが、世界に出て行くわけですよね?
Leon Fanourakis まずは日本を制覇ですね。日本制覇しないと世界制覇できないので。頑張ります。

FLJ ゆくゆくはどういうアーティストになりたいですか?
Leon Fanourakis マジのラップスター、ヒップホップ・スターになりたいです。俺よりもハードな生活をしてきた人はいっぱいいますけど、俺は違った面というか、音楽の面で自分のことを伝えていきたいですね。それを音楽にして、聴かせて、みんなの心をゲットしていきたい。ヒップホップはやっぱ自己啓発というか、自分が思ってることを口に出して、このまま流れにまかせないみたいなことを伝える音楽だから。そういう風に若い人のマインドを変えていけたらいいなと思ってます。

FLJ 若い世代の中には、今の世の中はヤバいぞっていう気持ちはありますか?
Leon Fanourakis それはありますね。けっこう街を歩いてても、洋服屋でアルバイトをしてても、「この人は何を思って生活してるんだろう?」って思うことが多い。電車に乗ってても、みんな携帯をずっといじってるじゃないですか。みんな流されてるというか、みんなと違ったものを言ったらハブかれるみたいな風潮がある。でも別に違って良くない?って思うんです。だから自己啓発なんですよ。俺はヒップホップがあったから、こうやって自分を表現できるわけだけど、そこまでいけてない人は多いと思うんです。みんなもっと自分を持った方がいいですよ。今は何となくの人が多いと思うんです。だから、自分がもっと大きくなれば、そういうのもだんだんと変わってくるんじゃないかと思って。自分の音楽がきっかけになったらっていうのは大きいですね。俺の音楽を聴いてヒップホップを好きになりましたとか言ってくれる人もいるんですけど、それはスゴくうれしいし、音楽をやっててめちゃくちゃ良かったなって思いますね。

FLJ 最近は有名になってきたから、声をかけられることも多くないですか?
Leon Fanourakis よく中学生くらいの子から声をかけられるんです。「俺の曲を聴いてるの?」って思って。中学生が聴くと悪い言葉を使ってますよね(笑)。でも「ありがとう」って言います。うれしいですよ。俺のファンは自分よりも若い層がけっこう多いと思いますよ。若い世代をもっと盛り上げていきたいです。

[ショップリスト]
PREDICTION TEL: 03-5784-3435
アントラクト TEL: 03-5774-0733

『CHIMAIRA』
(1%)
6月7日リリース

8月7日(水)渋谷WWWにて『CHIMAIRA』リリース・パーティを開催!
詳細はSNS等をチェック!

Leon Fanourakis
Instagram: @leonfanourakis
Twitter: @LeonFanourakis

1%
http://the1percent.jp
Instagram: @onepercent.jp
Twitter: @onepercent_jp

FLJ PICKS