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NUMBERS EDITION

March 30,2017

エリック・コストンとガイ・マリアーノがスタートしたブランド

PHOTO: Yuri Hasegawa

From ISSUE 53 (03.30.2017)

エリック・コストンとガイ・マリアーノが新たに立ち上げたスケートデッキ・カンパニー、それがNUMBERS EDITIONだ。二人を中心に、ロドリゴ・TX、マイルス・シルヴァス、アントニオ・デュラオをチームに迎え入れ、2016年12月より本格的に始動。ブランド名の名付け親はマーク・ゴンザレスで、「数字」をコンセプトに、独特の感性と洗練されたデザイン、クオリティにこだわったアイテムを展開している。3月24日にはエリック・コストンとガイ・マリアーノの二人が来日して、Ron Herman 千駄ヶ谷店「R」でローンチ・パーティも行われたばかり。LAで二人をキャッチして、エリック・コストンにブランドの話を聞いた。


左から、エリック・コストン、ガイ・マリアーノ

FLJ ガイ・マリアーノと初めて出会った時のことは覚えている?
エリック ガイと初めて出会ったのは1990年、15歳の時だね。当時「パイオニア」って呼ばれてた学校の運動場で二人ともスケートしてたんだ。ガイのことはパウエル&ペラルタのビデオですでに知ってた。でもその時ガイはすでにBlindにいたね。

FLJ スケーターとしてはガイ・マリアーノをどう見ている?
エリック ガイは親友なんだ。それは二人でよく一緒にスケートしていたのが大きいね。1993年になるともっと頻繁につるむようになった。その頃僕はLAで最初のアパート住まいを始めたから、ガイも他の友達と一緒によく泊まりに来ていたよ。みんなでスケートして、メシ食って、パーティして。何でもやってた。それ以来、親友なんだ。もう24年にもなるよ。

FLJ NUMBERS EDITIONは11月10日の12時45分に始まって、マーク・ゴンザレスがロゴを作ったとのことだけど、このストーリーについて詳しく話してもらえる?
エリック ガイと僕とでいろんな名前を出し合ってたんだけど、いつもアイデアが詰まっちゃって、「ああ、これじゃカッコ悪い。こういうのはどう? ああ、だけどあれに似てるな」って感じさ。それで、着地が見えなくてフラストレーションが溜まってきて。「誰かに手伝ってもらおう!」ってなって。「僕たちの知り合いで誰がこういうの得意なんだろう?」って考えたら、マーク・ゴンザレスだった。マークに電話して、「ヘイ、今度スケート・ブランドを始めるんだけど、何か変わったアイデアはないかな? こういうの得意でしょ」。その頃ちょうどマークはiPadにハマってる時で。いろいろ調べ始めたんだ。全く意味をなさないんだけど読んでみると面白いものをね。そこから出てきたのが「12:45」だったんだ。東海岸時間で12時45分。iPadにハマってた頃だから、その画面をキャプチャしたものだった。マークはそれを僕に送ってきたので、僕はガイに「Dude」って感じで転送したよ。キャプチャ画面の時間は12時45分で、マークはそこにアプリを使って、指で数字の3と “NUMBERS” をササッと書いて僕に送ってきたんだ。それを見て僕は、「わあ、変わってるなあ」って思ったよ。でも同時にスゴく好奇心をそそるものでもあった。「Dude、どうして誰も「NUMBERS」って名前をつけないんだろう?」って。それでマークに「見事だ」みたいな感じで返信したんだ。そう言えば、スケートに関するものにはNUMBER(数字)が多い。ステアの数、オーリーの高さ、ボードのサイズ、スペックにしても何にしてもそうなんだ。そうなってくるとすべてが回り始めて、すべてが数字に絡んでくる。僕たちは数字にとらわれてクレイジーになってるんだよ。それでマークに電話して伝えたんだ。「これ、天才だよ。どこから思いついたの?」。そしたらマークは「わかんないよ」だって。それで僕は今言ったことをすべて伝えたんだ。僕がすぐにハマってしまったこと、素晴らしい名前であることをね。天才だと思ったからね。

FLJ NUMBERS EDITIONのアイデア、コンセプトは?
エリック このブランドは、僕たちチームが、僕たちの視点を通して表現したいことを伝えるプラットフォームにしたいんだ。基本的には、僕たちの好きなアーティストや僕たちの美学を取り上げる出版社のようなものだね。それをNumbersを通して伝えていきたいんだ。「コンセプトは?」って聞かれても、僕たちは何か特定のジャンルにとらわれたくない。ガイと僕は30年以上スケートボードをやってきてる。だから僕たちが何年もの間に学んだり認めたりしてきたもののすべてを、自分たちが受けた影響を超えるものにしたいんだ。それは僕たちチームの他のメンバーが受けた影響も含めてね。彼らは若いけれど、ものごとを見る目は確かなんだ。それにみんなで集まってアイデアを考える時って違う意見の持ち主がいる方がいいしね。

FLJ NUMBERS EDITIONはスタイル的にはスゴくクリーンでミニマルなんだけど、ブランドの美学は?
エリック 間違いなくミニマルなスタイルだよね。僕たちはブランディングとグラフィックを確立することによって、新たな始まりを告げるメタファーにしたかったんだ。とは言っても、常にそういう見方というわけでもないんだ。シーズンごとにグラフィックは変えていくからね。僕たちがどう見えるべきかっていうところからの脱却なのかもしれないけれど、僕たちにとっては意味があるものなんだ。さっきも言ったように、僕たちはものごとを多様性のあるもの、予想のつかないものにしていきたい。だから今後どう展開していくのかじっくり見てほしいね。これは短距離ではなく長距離走なんだ。僕たちの長い道のりは始まったばかりだから。

FLJ 現在チーム・ライダーは?
エリック マイルス・シルヴァス、ロドリゴ・TX、アントニオ・デュラオ。他にもまだライダーが増える予定だ。

FLJ すでにNIKE SBとコラボしたり、Supreme、Slam City Skatesなど各国の厳選されたセレクトショップでのみ取り扱いが始まってるんだけど、今後の動きは?
エリック 僕たちのこれまでのキャリアを支えてくれた過去のスポンサーやスケート関係のショップとともにブランドを育てていきたいからね。彼らはこれまで僕たちをバックアップしてきてくれたし、僕たちも彼らをサポートできるようになりたいから。

FLJ NUMBERS EDITIONは日本ではニュートロンからディストリビューションが決まって、ローンチ・パーティが東京でも行われるよね。日本のスケーター、日本のマーケットに向けて何かメッセージを。
エリック NUMBERSでまた日本に行けるなんて最高だね! 新しいことの始まりで気分も良いし、リフレッシュって感じさ。「日本に行けて最高にエキサイトしている。日本は大好きなんだ。1994年から続いてる愛とサポートに感謝してるよ!」って言いたいね。

FLJ ブランドとしてのゴールは?
エリック 正直言うとこんな感じさ。クールなことをやって、スケートボードを楽しみたい。もうそれに尽きるよ。


ここからが始まった。マーク・ゴンザレスがキャプチャしたiPadの画面。
マークはキャプチャ画面の時間である12時45分にアプリを使って、指で数字の3と “NUMBERS” をササッと書いてエリック・コストンに送ったという。

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www.numbersedition.com

ニュートロン 
03-5785-4672
www.uniforme.co.jp

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