CREAM
クリーム

NEW J-POPを作り出すラッパーとシンガーによるマルチ・ユニットが初のベスト・アルバムをリリース

PHOTO: Jesse Kojima

2013年のメジャー・デビュー以降、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで活動の幅を広げているCREAM。インディーズ時代にYouTubeに立ち上げた『CREAM VISION』は、名曲のカヴァーなども配信し続け、今ではチャンネル登録者は10万人、トータル・ビューは4000万回を突破している。また、個々でも、TERIYAKI BOYZやVERBAL、AKLOなどへのフォーチャリングの参加や、m-floや安室奈美恵、BoA、V6、Hey! Say ! JUMPなどのアーティストへの詞曲提供など、様々のフィールドでその才能を発揮してきた。そんな彼らが、初のベスト・アルバムとなる『CREAM THE BEST』を2017年の元旦にリリース。新曲「Girl Like Me」を含む全29曲が収録され、CREAMを始めて聴く人はもちろんのこと、CREAMのファンにとっても存分に楽しめるアルバムとなっている。FLJ初登場となる彼らに、音楽との出会いから『CREAM THE BEST』に対する想い、そして未来のCREAMのヴィジョンまでを語ってもらった。

FLJ 二人はいつ頃から音楽にハマっていったんですか?
Staxx T 両親が洋楽のソウル・ミュージックとかがスゴく好きなんで、子供の頃からずっと音楽が身近にあったんです。将来的に役に立つからって親に言われて子供の頃からピアノを習っていたので、それは今のトラックメイキングに活かされたりしますね。ラップにハマったのは、中学校2年生くらいの時に知ったDragon Ashがきっかけです。「Grateful Days」でZeebraさんも聴くようになって、その当時活躍してた人たちの日本語ラップはひと通り網羅しました。それから、その日本人のアーティストが目指してるものを聴こうと思って、洋楽に興味を持ち始めて、気付いたらいつの間にか自分が人前に立って歌いたいなって自然となっていった感じですね。
Minami 私は、小学校の時にスパイス・ガールズのCDをひたすら聴いてた友達がきっかけで、私もスパイス・ガールズを聴くようになったんです。私は香港生まれなのでUKポップスがけっこう流れてたから、ポップ・グループにスゴくハマって、サイモン・カウエルがA&Rをやっていたグループ全部好きだったんです。
Staxx T 小学生でA&Rをチェックしてるってヤバいね(笑)。
Minami でも、中学生の時にオークランドにあるレゲエのフェスに連れてってもらって、ボブ・マーリーの存在を知ったんですけど、ボブ・マーリーのTシャツを毎日着てたくらい好きになっちゃって(笑)。そこからヒップホップにも出会ってハマっていった感じですね。
FLJ 自分で歌おうって思ったきっかけは何だったんですか?
Minami 私が通ってたインターナショナル・スクールで、タレント・ショーっていう、日本でいう文化祭みたいなのがけっこう頻繁に開催されていたので、そこで歌ったり、コーラス部に入っていたので、みんなの前でソロで歌ったりしたのがきっかけですね。
FLJ お互い最初に出会った時の印象はどうでしたか?
Minami 私は日本語も全然喋れなくて敬語も全然使えないし、普通に日本の学校に通ってた人と交わる機会も本当になかったから、Staxxと音楽の話とかをするのが新鮮だったんです。でも、高校出たての時だったし、ちょっと怖かった部分もあって。Staxxは全然年上だったから。
Staxx T 今はこうやってメイクをバッチリしてるけど、その当時は限りなくすっぴんに近い感じだったし、スゴい若いなって感じでしたね。あと、全然心を開いてないなって思ってました(笑)。
一同 爆笑
Minami 基本的に人を信用してないんで(笑)。
FLJ それが徐々に開けていった感じなんですね(笑)。音楽で生活していくという気持ちはいつ頃から芽生えてきましたか?
Staxx T 僕は高校を1年生の時に中退したんですけど、その時にみんなに、「俺は音楽で食っていくから、ここでする勉強は俺には必要ない」って言って辞めたんです。だから、何が何でも音楽で食ってやるっていう気持ちでやってましたね。入って3ヶ月で中退しちゃったんで(笑)。
Minami 早いよね(笑)。私の高校の友達はみんなスゴく頭が良くて、卒業式で卒業証書をもらう時に、「〇〇ちゃんはスタンフォード大学に行って△△を勉強します!」みたいに進路を発表されるんですけど、みんな、スタンフォードとかハーバード、オックスフォードとかスゴい学校なんです。で、80人くらいいたんですけど、Minamiだけ大学に進学しない子だったんです。
Staxx T 一人だけ?!
Minami その場にいた親とかもみんなエリートだから、「何この子? 大丈夫?!」みたいなスゴい白い目で見られて。「Minamiは音楽の道に進む夢を追いかけます」って発表されてシーンとなったりして。大学に進学するためにはSATっていうテストを受けないといけないんだけど、Minamiは絶対に受けないって決めてて。もし受けて保険みたいな場所を作っちゃうと、この夢は絶対に叶えられないと思って。だからStaxxとけっこう近いですね。
FLJ CREAMを結成してからはどうやって活動を広げていったんですか?
Staxx T 二人とも東京に全然友達がいなかったし、ライヴに来てくれる人も少なかったけど、ファンベースを作っていかないとって思って考えたのが、YouTubeで動画を配信して、東京だけではなく全世界に発信しようとして作った『CREAM VISION』なんです。東日本大震災があった直後から、いろんなことが自粛ムードみたいな感じで元気がない状態だったところに、音楽を通して何かできないかと思って、毎週月曜日に動画をアップし始めたんです。少しでもそれを楽しみにしてくれる人がいたり、何かしらの希望みたいになったらいいなと思って。その当時、洋楽でも邦楽でも、トラックをガラっと変えたカヴァーってあんまりなかったんで、そこに思いっきり本腰を入れて、いろんな人の曲をカヴァーさせてもらって。まあ、勝手になんですけど(笑)。で、それをやってたおかげで、ATOM TOKYOからライヴのオファーをもらったりして。もちろん一般の人も見てくれてたんですけど、どっちかというと業界の人に面白がられてたっていうのがあったと思いますね。
FLJ カヴァーの選曲も面白いですよね。宇多田ヒカルさんとか稲垣潤一さんの曲があったり、ONE OK ROCKがあったり、幅広さもスゴいなと思って。バンジージャンプとかで体を張ったりもして(笑)。
Minami 音楽だけじゃダメかもと思ってリアクション芸人を一瞬目指したから(笑)。
Staxx T カヴァーだけじゃなくて、いろんなコンテンツがある方が面白いかなと思って、オリジナルの曲をやってみたり、そういう全然関係ないものをやってみたり、大阪の街でブラブラしてる映像を撮ってみたりとか。
Minami 初めは二人で撮り合ってたんですけど、だんだんと手伝ってくれる人たちが増えてきて、そのおかげでクオリティも上がってきたので、みんなにスゴい助けられてますね。
FLJ オリジナル曲の作詞と作曲は全部二人でやってるんですか?
Staxx T トラックに関してはプロデューサーに振ったりすることはあるんですけど、メロディとか歌詞に関しては基本的に二人で完結しますね。
FLJ 作曲する時にこだわるルールみたいなのはありますか?
Minami 例えば、私が「ここのパートがあんまり好きじゃないんだよね。」ってなったら、それはエゴとかじゃなくて、二人ともがOKになるまでやる。
Staxx T そこで、「いや、俺は気に入ってるのにな…」って思うことはあるんですけど(笑)。でもまあMinamiが言うんだから一回考えようって。そこで突っぱねて独走しちゃうってことはないですね。絶対に二人が納得できるものを作る。あと、自分たちのジャンルをJ-POPとしてるんですけど、J-POPというジャンルの中で戦えるくらい一般の人たちにウケるような、誰もが良いと思えるような音楽を作ろうっていうのはあるけど、パッと聴いて「これはJ-POPだね!」とはならないようにしてるところとか。洋楽っぽいというか、世界レベルだねって言われる音楽をやりたい。海外の人が聴いた時に、日本語で何を言ってるかわからないけど、サウンドが超カッコいいとかメロディがヤバイとか、ラップのフロウがカッコいいとかってなるような。良い音楽を作っていればそれが海外に対して日本語の音楽でも起こると思うんですよ。だからそこはスゴく大事にしてますね。
FLJ J-POPというジャンルにはしているけど、ヒップホップやEDMの要素もあるし、かなり幅広くやっているので、もはやCREAMっていうジャンルを確立してる感じはしますよね。
Staxx T 流行ってるものはとりあえずやってみるよね。
Minami そういう意味では柔軟なのかな。長くやっているほど柔軟でいるのが難しくなったりするから、そこは自分との戦いですね。
Staxx T 柔軟でいないと世界の流行にリアルタイムでは追いつけないしね。

FLJ そんな幅広い曲がたくさん詰まったベスト・アルバム『CREAM THE BEST』が元旦にリリースになりましたよね。

Minami これは、今まででダウンロードが一番多かった曲やYouTubeでの再生回数が多かった曲、過去のCDには収録されてないけどライヴでの盛り上がりが良かった曲とか、いろんな角度から選んで入れました。
Staxx T ライヴで盛り上がるとか、イントロが流れた瞬間に「キャー!」っていう歓声が大きい曲、みんながこれを聴きに来てるんだなっていう曲は全部入れましたね。
FLJ 29曲も入ってるしかなり盛りだくさんですよね(笑)。しかも、初回限定盤はピザのパッケージなってたりして、これもかなりイケてますよね。
Staxx T そうなんですよー!
Minami CREAMっぽさを出せるもので現実的なのは何だろうって考えてて、ハンバーガーの箱とかピザじゃない他の食べ物とかも考えたんですよ。で、赤いロゴがあったから「ピザ良くない?!」ってなって、そこから膨らんでああいう形になったんです。
Staxx T レアなおもちゃを買って、パッケージを開けずに箱に入ったまま飾ったりするじゃないですか。そういう感覚で、開けるのがもったいないくらいこだわり抜いたパッケージを作って、そういうおもちゃ感覚で飾ったりしてほしいなっていう考えもあったんです。だから、箱の素材にもこだわって、本物のピザの箱と同じような段ボールにしたりとか。
Minami 最初は、本物のピザの箱の大きさでやりたいって言ってたよね(笑)。
Staxx T それはCD屋さんが棚に置けなくて困っちゃうってことで断念したり(笑)。
Minami 実際にアルバムを買ったら、ピザのデリバリーの人が届けてくれるっていうアイディアもあったよね(笑)。
FLJ この『CREAM THE BEST』には新曲も収録されてるんですよね。
Minami 「Girl Like Me」。イチオシです!
FLJ これは歯がゆい恋愛の曲という感じですか?
Staxx T そうですね~。「もう一歩なのにな!」みたいな。明日告られるかもしれないってう絶妙な時期ですね。
Minami その「もう一歩」のままが続く人もいるしね。
Staxx T それでも良いっていう人もいるし、「私はそういうのは嫌なの!」みたいな子もいるし(笑)。
Minami いろんな子に当てはまる曲ですね。
Staxx T 僕が伝えたかったのは、チャラ男もたまには真剣に恋愛するぜってことですね。
一同 爆笑
Staxx T それくらい運命的な出会いってうのは、4年に一度起こると僕は思ってるんです。
Minami 私は恋愛してる中で、いつも先のことを考えてしまう部分があると思うんですよ。でも、先のことに対して不安や不満があるかもしれないけど、今楽しいならその一瞬を大切にして楽しんだらいいんじゃないっていう。嫌っていう気持ちが頭の中に現れた時にネガティヴになっちゃうから。でも、好きなんだったらしょうがないじゃんって話だし。
Staxx T そういう柔軟な人ばかりならいいんだけどね(笑)。
Minami 難しいんだけどね。自分にも言いたい(笑)。
FLJ 自分自身へのメッセージでもあるんですね(笑)。リリックは自分が歌うパートはそれぞれが書くんですか?
Minami そうですね。私は自分のパートを最初に英語で全部書いて、それが全部できた状態から和訳するんです。だから、英語が残ってるフックの部分とかは元々あった歌詞だったり。でも、私が一人でやっちゃうと英語が難しくなりすぎちゃって、日本人だとわからないって感じになっちゃうから、話し合いながら良い具合のバランスを取ってます。
Staxx T 恋バナを二人で何時間もひたすらして、そこでお互い共感できたものからテーマをいくつか見つけたりとかして。Minamiは英語の方が得意なので、なるべくMinamiの英語が活きるような分量を残していきたいっていうのはありますね。全部日本語になっちゃうとMinamiの良さが薄れちゃうし。
Minami リアルじゃなくなっちゃうしね。
Staxx T 僕は、Minamiが英語の歌詞を歌ってる時に入るエモーショナルな感じがスゴく好きなんです。だから、そういう部分を上手くフックとして残せるようにした方がCREAMっぽいねっていうものにはなるんじゃないかなと思ってます。
FLJ 音楽はもちろんですが、CREAMのお二人はファッションに関しても注目されることが多いと思うのですが、そこはどう意識していますか?
Minami 常に変化はしてるよね。
Staxx T ずっと同じっていうのが嫌なので。特に髪型とかは遡ってみたら、「なんでこんな髪型してたんだろう?」みたいな。デビュー当時のMVを見ても同一人物だとは思われないだろうっていう(笑)。でも、それも飽きられない一つの要素かもしれないですけどね。ファッションと音楽って、絶対に切っても切れない関係じゃないですか。MVで着てる洋服とか髪型とかは、やっぱりスゴくチェックされるものだと思うんで。
Minami 歌詞の内容とサウンド、メイク、服装、全部がバチっと合った時にきっと売れるから、そこをどうすればいいんだろうっていうのを常に考えてるよね。
Staxx T あとは飽き性なんですよ。MVを撮った時と、それが公開になる時で髪型が変わってるみたいなのも全然あるんで(笑)。Minamiのデビュー前の髪型とかもスゴいもんね。
Minami 本当に何を考えてたのかわからない。これはモテないわみたいな(笑)。
FLJ 去年はワンマン・ツアーも大盛況だったと思うんですが、今年はどういう活動をしていく予定ですか?
Minami 今プロダクションに入っていて、4枚目のアルバムを絶賛制作中なんです。リリース日はまだ未定なんですが、近々発表できると思います。あとは、それぞれ個人でいろんな動きをしていきたいなと思っています。それはCREAMを始める前から計画してたことなんで、やっと今年それを形にできるかなって感じで。お互いが別で動いたら、またCREAMとして戻った時にレベルアップして、より良いものができるんじゃないかなという気持ちがあるし、それぞれの違った一面を見せられたらいいなと思っています。
FLJ CREAMとしての目標はありますか?
Staxx T 世界の音楽の流れと日本の音楽の流れに時差があると思うんですけど、世界でその時キテるものをリアルタイムで僕たちがやることによって、日本でもそれが流行って、そういう音楽をチャートにブチ込めるみたいな感じにしたいですね。
Minami そして、常にポップでいたい! 攻めすぎてわかりづらい感じにはなりたくないよね。
Staxx T コアな人からも「あの曲は名曲だよ!」って言われるけど、音楽をそんなに詳しくない人からも「よくわからないけど、これは純粋に良い曲だよね!」って言われる。そういう音楽がポップスと呼ばれるものだと思うんで、そこを目指していきたいなと思っています。

CREAM THE BEST
(rhythm zone)
1月1日発売

RZCD-86222~3/B
2CD+DVD+スマプラミュージック
¥4,000(税抜)

RZCD-86224~5
2CD+スマプラミュージック
¥3,000(税抜)

www.creamofficial.com